問題ある教師を訴える方法:対処法や相談先を解説
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埼玉県のホームページでは、埼玉県教育委員会における2019年中の懲戒処分件数は39件で、過去10年間で最多となったことが報告されています。
教師から体罰やいじめなどを受けた場合には、各種相談窓口と連携して対応することが、問題解決への近道です。学校や教育委員会、警察に弁護士など、助けてくれる相談窓口はたくさんあります。ご自身が相談しやすい窓口へ、お早めにご相談ください。
本コラムでは、ベリーベスト法律事務所 越谷オフィスの弁護士が、教師との間でトラブルが起きている場合の対処法や相談先について解説します。
1、教師の生徒に対する問題行動のパターン
学校現場においては、教師が生徒に対して問題行動をはたらく場合があります。
教師の生徒に対する問題行動のパターンとしては、以下のようなものがあります。
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(1)体罰(暴力行為)
教師の生徒に対する暴力は、暴行罪(刑法第208条)や傷害罪(刑法第204条)等に該当する犯罪行為です。
「教育目的の体罰だ」というのは言い訳にならず、原則的に、体罰は違法となるのです。 -
(2)侮辱的な言動
生徒に対して、容姿や勉強の出来・不出来などに関して侮辱的な言動をする教師も存在します。
他の生徒の前で、特定の生徒を公然と侮辱することは、名誉毀損罪(刑法第230条第1項)や侮辱罪(刑法第231条)に当たる可能性があります。
また、他の人が見ていないところであっても、教師が生徒に対して侮辱的な言動を発することは、生徒に精神的な損害を与える「不法行為」(民法第709条)とみなされる場合があるのです。 -
(3)プライベートの過度な詮索
教師は、生徒を指導する立場にいます。
しかし、生徒が拒否しているにもかかわらず、プライベートに関する事柄を詮索することまでは、認められていません。
過度にプライベートを詮索する行為は、「不法行為」(民法第709条)に基づいて、損害賠償を請求できる対象となる可能性があります。
また、「プライベートを教えなければ何らかの害を加える」などの旨を告知して脅迫した場合には、「脅迫罪」(刑法第222条第1項)や「強要罪」(刑法第223条第1項)が成立する可能性もあるのです。 -
(4)性暴力
「内申点を上げる」などの甘言を用いたり、生徒の尊敬の念を逆手にとったりするなどの方法で、教師が生徒に対する優越的な立場を利用した性暴力をはたらく事例もあります。
教師の生徒に対する性暴力は、「強制わいせつ罪」(刑法第176条)や「強制性交等罪」(刑法第177条)に該当します。
また、各都道府県が定める青少年条例の違反にも該当する可能性があるのです。
2、教師の問題行動を受けた場合の対処法・相談先
問題行動をはたらく教師に対して、生徒が一人で立ち向かうことには、かなりの勇気や意思が必要とされます。
また、教師に逆らったことで嫌がらせが激化するなど、さまざまなリスクも存在するのです。
生徒に対して優越的な立場にある問題教師に立ち向かうためには、各機関や専門家などに相談することが大切です。
もし教師の問題行動の被害にあった場合は、速やかに、各種の窓口に相談してください。
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(1)学校に直接クレームを入れる
学校が教師の問題行動についてのクレームを聞き入れてくれれば、迅速な是正や処分が期待できます。
信頼できる教師がいる場合には、その人に相談してみることも、一つの手段でしょう。
ただし、学校が問題のもみ消しを図るケースもあります。
その場合には、別の機関への相談が必要となります。 -
(2)教育委員会などの上位機関に相談する
国公立学校であれば、教育委員会に対して、学校への指導や監督を求めることができます。
教育委員会によって教師の問題行動がとがめられ、懲戒処分などが行われた場合には、問題の是正が期待できるでしょう。
ただし、私立学校の場合には、教育委員会による指導や監督がそれほど強く及んでいないこともあります。
私立学校で教師の問題行動の被害に遭った場合は、文部科学省の教育相談を利用することも検討してください。 -
(3)警察に被害届を提出する
暴力や性的被害など、教師から犯罪にあたるような行為を受けた場合には、速やかに警察へ相談しましょう。
その際、被害の事実を示す何らかの証拠を持参できれば、警察が迅速に動いてくれる可能性を高められます。 -
(4)弁護士に依頼して損害賠償請求を行う
教師の問題行動によって、ケガをしたり、精神的な損害を受けたりした場合には、教師や学校に対する損害賠償請求を検討してください。
損害賠償請求をスムーズに行うためには、弁護士へのご相談がおすすめです。
弁護士であれば、教師や学校との示談交渉や、訴訟等の法的手続きを通じた損害賠償請求を全面的に代行することが可能です。
3、教師の問題行動を弁護士に相談するメリット
教師による問題行動によって生じた被害を、損害賠償請求などの方法で回復するためには、弁護士に相談することが重要になります。
以下では、教師の問題行動について弁護士に相談することのメリットを解説します。
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(1)迅速かつ直接的なサポートを受けられる
学校・教育委員会・警察などは、被害者の代理人ではないため、被害者のために直接的な行動(損害賠償請求など)を行うわけではありません。
また、調査に時間がかかることで対応が遅れしまう場合も多々あるのです
弁護士であれば、被害者の代理人として、教師の問題行動を止めさせて、被害者が被った損害を回復するための具体的な対応を行うことができます。
あくまで被害者の立場と利益を考慮しながら、問題の解決に向けて早い段階から対処を開始することができるのです。 -
(2)法律の知識と経験により、強大な学校組織に立ち向かえる
被害者が個人であるのに対して、学校は大きな組織です。学校が教師を擁護する場合には、被害者が学校に立ち向かうのは容易ではありません。
弁護士に相談すれば、教師だけでなく学校に対しても、法的な観点から責任を追及することができます。 -
(3)精神的なストレスが軽減される
教師の問題行動に関して、学校側との交渉を行ったり訴訟などの法的手続きを通じて争ったりすることは、被害者にとって精神的に大きな負担となってしまいます。
弁護士は、学校側との交渉や訴訟などの法的手続きを全面的に代行することができます。
弁護士に対応を一任することで、被害者は労力や精神的ストレスを軽減することができるでしょう。
4、弁護士に法律相談をする際の事前準備
教師の問題行動による被害について弁護士にご相談いただく際には、以下の事前準備を整えておくことで、その後の対応がスムーズに進みます。
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(1)事実関係を時系列に沿って整理する
弁護士は相談者に対して、「どのようなことで悩んでいるのか」「これまでに何が起こったのか」などを、時系列に沿って質問します。
順番に事実を確認していくなかで、法的な問題点が整理されて、その後の対応方針が見えてくるようになるでしょう。
したがって、弁護士に相談する際には、出来事を時系列に沿って説明できるように、あらかじめメモなどを作成しておくことをおすすめします。 -
(2)関連する資料を持参する
教師や学校に対して法的な主張を行う際には、主張の根拠となる事実を裏付ける資料が必要になります。
そのため、関連する資料を被害者のほうで準備できて、法律相談の際に持参できれば、その後の対応を進行しやすくなるのです。
教師の暴力によってケガをした場合には医師の診断書、侮辱的な言動を受けた場合にはやり取りを記録した日記・メモ・録音テープなど、具体的な事案ごとに、有効な資料は異なります。
どのような資料が必要かわからない場合には、事前に弁護士に連絡して確認してみてください。 -
(3)どのような解決を望むかを考えておく
教師や学校側との和解を目指すにしろ、訴訟で徹底的に争うにしろ、弁護士は、最終的に被害者が望むかたちの解決を実現するために、尽力します。
「被害者として何を望むか」は、その後のすべての対応に関する指針となります。そのため、初回の法律相談を行う前から、どのようなかたちの解決を希望するか考えおくことをおすすめします。
ただし、弁護士と話をしているなかで、自分がどんなかたちの解決を望んでいるかが段々と自覚できる、ということもあります。
そのような場合には、ご自身の考えていることについて、包み隠さず弁護士に伝えるようにしてください。
5、まとめ
教師による問題行動の被害に遭った場合、弁護士への相談が解決への近道になる場合があります。
弁護士は被害者の代理人として、学校側に対して直接教師への処分等を求めたり、損害賠償請求による責任追及を行ったりするなどサポートを、精力的に行います。
その結果、被害者としてのぞむかたちで事態が解決する可能性も高くなるのです。
ベリーベスト法律事務所では、教師からの暴力・侮辱・性的被害などにお悩みの生徒や保護者の方のご相談を承っております。
埼玉県越谷市にお住まいで、学校でのトラブルにお悩みの方は、ベリーベスト法律事務所 越谷オフィスにまでご相談ください。
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